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幕末 本と写真

蔵書紹介系 幕末維新探究ブログ

古書

ぐろりあ・そさえて版でいこう!アメリカ彦蔵

『開国逸史 アメリカ彦蔵自叙伝』(ぐろりあ・そさえて社、昭和7年) アメリカ彦蔵の自叙伝は最初英文で書かれ『 Narrative』(ナラティブ)と題され丸善から明治25〜28年に上下2巻で出版された。邦訳は、先ずは上巻の方を土方久徴が訳して『漂流異譚開国之…

岩瀬忠震に関する本

岩瀬忠震には中公新書の松岡英夫『岩瀬忠震』(昭和56年)の他に単書のしっかりした伝記が編まれていない。白鬚神社にある岩瀬鷗處君之墓碑は岩瀬の顕彰碑になっているが、開国の恩人にして幕臣中屈指の才子に相応しい紙碑(伝記本)が新たに編まれることを…

鵜殿鳩翁の「浪士姓名簿」

東京は上野に明治10年から続く老舗古書店 文行堂の戦前昭和13年9月発行の目録第17号に「浪士姓名簿」が出品され当時35円で売られた。(ちなみに同目録に高橋是清の自筆演説草稿も載るがそちらは30円。公務員の初任給は75円くらいだったそうだ) 目録には背開…

慶応元年6月、岡崎に来た新選組隊士たち

遠州浜松にあった普大寺は江戸時代、虚無僧寺で普化宗金先派の本山として1613年に宗慶禅師により浜松に創建された。しかし明治に入り普化宗の廃宗に伴い廃寺となった。 廃寺となった寺の本堂は小学校として利用された。たまたま音楽の授業で使われていたアメ…

西郷隆盛の肖像

再来年の大河ドラマが西郷隆盛に内定したということを知った。 まだ先のことなのでだいぶ気が早いかもしれないが、しばらくしたら大河ドラマ需要で洪水のように西郷隆盛に関する書籍が出版されるだろう。 その出版ラッシュの際には、ぜひ再版してほしい本が…

鶴ヶ城のエッチング

明治5年、外国人の自由な国内旅行が許されていなかったときに、一人のフランス人神父が二人のスイス人と一緒に新政府の許可を得て、函館から東北地方を縦断し横浜まで旅をした。パリ外国宣教会所属のJ.M.マラン神父である。同行のスイス人は横浜で貿易商を営…

勝海舟写真についての新聞記事

以前古本屋で買った楫東正彦『海舟言行録』(光融社、明治40)という本に新聞の切り抜きが貼り付けてあるのに気が付いた。裏面は「ローマ五輪日本はどこまでやれるか」という記事になっているので、その時代(1960年くらい)の新聞記事なのだろう。 石黒コレクシ…

子母澤寛の祖父は幕臣だったのだろうか?

子母澤寛の祖父というのは微禄の御家人であり、上野彰義隊に参加し、敗れたのち箱館でも戦い降伏。士籍を返還して札幌近郊の開墾を経て厚田村に流れ着いて網元や貸座敷業や旅館業を営み、土地の顔役として生涯を終えたという。 この祖父に盲愛にも似た可愛い…

石黒敬七『蚤の市』『巴里雀』

私は古写真をぽつぽつ蒐めている。その貧弱なコレクションを開陳するのは恥ずかしくて大いに躊躇われるのだが、それでも勇気を振り絞ってこのウェブログでも所有する古写真を紹介することもある。 古写真コレクターの大先達、巨星たる石黒敬七。その万分の一…

『小伝乙骨家の歴史』『明治の兄弟』

ブックオフで購った古本2冊。 永井菊枝『小伝乙骨家の歴史 ー江戸から明治へ』(フィリア、2006) 右の本は幕臣・乙骨家について。甲府徽典館学頭の乙骨耐軒から、その子で幕末の英学者乙骨太郎乙、さらにその子で童謡「はとぽっぽ」「汽車」「浦島太郎」の…

福永恭助『 海将荒井郁之助』

以前購った古本を3冊紹介してみます。 まずは真ん中。 福永恭助『 海将荒井郁之助』(森北書店、昭和18) この伝記は書き手に人を得なかったようであくまで読み物風。通俗小説的な文体の上に事実関係にアラが目立つ。福永はモダニズム雑誌『新青年』に寄稿し…

孝明天皇の等身大人形

前回の投稿に続いて『五十年の夢 柳昇遺稿』(非売品、大正8年)からまた幕末の等身大人形に関する逸聞を。 孝明天皇が自身の等身大人形を作らせると、その人形の「業」にて俄かに病気になり、ついには崩御あらせられたいう噂。人形霊の話。 「十二月に入りて…

ダッチワイフと徳川慶喜

幕末に朝廷の図書寮史生だった舟木宗治(号柳昇)はあまりに小禄だったため副業として宮中、宮家、門跡、堂上方に出入りして御手道具、袋物、小間物、玩弄具などを調達することも生業もしていた。舟木は生来の記録魔でもあったためその立場を活かして自らの…

箱館戦争の史料覆刻本

市立函館図書館蔵郷土資料複製叢書という函館市立図書館発行の函館の郷土資料の叢書がある。 その内の27巻『一年乃夢/蝦夷土産』、28巻『峠下ヨリ戦争之記』、31巻『麦叢録』は箱館戦争に関わる史料の覆刻本になっている。 この叢書には他にどんな書目があ…

『幕末之偉人江川坦庵』

矢田七太郎『幕末之偉人江川坦庵』(國光社、明治三十五年) 以前江川太郎左衛門英龍の古い伝記を古本屋で1700円で購った。 安く手に入ってのでラッキーだと思ったのだが、驚いたことにその本の旧蔵者は庄内藩出身の俣野景孝だったようだ。とびらの裏に書き…

『兄中原中也と祖先たち』

中原助之 中原中也の弟の中原思郎には『兄中原中也と祖先たち』(審美社、1970)という 著作があって、かの天才詩人の貴重な回想と生い立ちに関する資料を提供する一冊となっている。しかし、私のようなものにとっては、この本は 防長維新史に関連する本として…

山内六三郎

色黒の山内六三郎。 内藤遂『遣魯伝習生始末』(東洋堂、昭和18年)より。 パリや箱館で撮られた山内六三郎の肖像写真を見ると白皙のモダンボーイという感じなのだが、この写真のはすごくワイルドな男に写っている。 当時の写真は黄色に感光し易いので、日本人…

子母澤寛『新選組始末記』『新選組遺聞』

子母澤寛『新選組始末記』(萬理閣書房、昭和3年)この本は荻窪のささま書店で1000円で買ったっけ。でも函がない…。パンツを穿いてないようで落ち着かない…。子母澤寛『新選組遺聞 』(万里閣書房、昭和4年)装丁はこんな感じだったんです。大津絵風?の鬼、ど…

『佐々木只三郎伝』

高橋一雄編『佐々木只三郎伝』(史傳研究所、昭和13年)ずいぶん昔に書架に差すことができた本だ。稀覯本といっていいだろうか。この本は国会図書館にも所蔵が無い。会津若松市立図書館に禁帯出で所蔵されていたり、あと霊山歴史館にもあるくらいのようだ。

平尾道雄『新撰組史』『新撰組史録』

平尾道雄の新撰組研究の古典的名著のいろんな版を持っていたりする。左から 『新撰組史』(私家版、昭和3年) 『新撰組史録』(育英書院、昭和17年) 『新撰組史録 改装版』(岬書房、昭和48年) 『定本新撰組史録』(新人物往来社、昭和52年) 『定本新撰組…

『北洲新話』

箱館戦争の戦記として評価が高い『北洲新話』は元彰義隊士丸毛利恒が幽囚中に綴ったもの。 雑誌『旧幕府』に「函館戦史」として改題連載されて世に出たが、そこでは惜しくも貴重な挿絵は割愛されている。昭和15年に海軍有終会が非売品として発行した『北洲新…

『名流談海』

明治32年に博文館から出版された大橋乙羽の『名流談海』は当時の名流の談話を「其の儘写して世に廣むる」という談話集。 勝海舟や伊藤博文、山県有朋、大隈重信、福地桜痴、栗本鋤雲などが談話を寄せている。袖珍本ながら興味深い一冊だ。 口絵に載せている…

『絵入通俗 西郷隆盛一代記』

村井弦斎『絵入通俗 西郷隆盛一代記』はもともと報知新聞の附録として読者に配布された別紙の連載記事を書籍化したもの。明治31年から33年にかけて報知社により全6巻が刊行された。村井弦斎と報知新聞の部下だった福良竹亭との共著ということになっている。…

『正智遺稿』

『正智遺稿 岩橋教章遺稿集〔覆刻版〕』(明治美術学会、2008年)原本は1911年に台北で発行された私家本でかなりの稀覯書だ。当然古書価も高くてとても私のようなものには手が出ない。 なので明治美術学会が覆刻してくれた際は心から御礼を言いたかった。岩…

花房義質

黒瀬義門編『子爵花房義質君事略』(東京印刷、1913)『子爵花房義質君事略』はゆまに書房で 2002年に日本外交史人物叢書の一冊として復刻出版されたが、やはり図版の綺麗さをとるなら原本を持っておきたい。 口絵写真から花房のイケメンぶりが伝わってきま…

松平容保

明治11年に出た戊辰会津戦争を描いた絵草紙『近世会津軍記』より松平容保の肖像。一枚目は当時販売されていた容保の名刺版鶏卵写真を模写したものだろう。

南洲、海舟談判の史蹟

『都下に於ける史蹟並天然記念物一班』(内務省地方局編纂部、明治44年)という本から。 この土蔵の写真は諸書で見ることが出来るが、その初出はこの本かもしれない。「南洲、海舟談判の史蹟(芝区田町) 芝薩摩原の電車分岐点に旧式の土蔵一棟あり、前に警…

松平惟太郎『私の追憶集 梅井はん』

松平惟太郎『私の追憶集 梅井はん』(拓牧社、1985)欲しかった『梅井はん』をよくやく手に入れることが出来た。埼玉の川越に大正時代に建てられた蔦の絡まる煉瓦造の風情のある教会があるのだが、著者はその川越キリスト教会の司祭を長年にわたり務めていた…

西川正義

西川太治郎編『西川正義』(近江新報社、明治35) 西川正義(耕蔵)の略伝並びに事蹟調査を輯録する。非売品。西川正義は文政六年(1823)京都の書肆の家に生まれる。別に北村太助と称す。梅田雲浜に師事し、諸藩の志士と交わり尊王の大義を唱えた。元治元年(1864)…

東京日日新聞「戊辰物語」

子母澤寛の『新選組始末記』の源流。 昭和2年から3年の東京日日新聞の夕刊に「戊辰物語」と題して当時存命の古老に取材した連載記事。 好評をもって迎えられた同記事はその後に万里閣書房(昭和3年)で書籍化、後年には新人物往来社(昭和45年)や岩波文庫などで…