幕末 本と写真

蔵書紹介系 幕末維新探究ブログ

古書

『絵入通俗 西郷隆盛一代記』

村井弦斎『絵入通俗 西郷隆盛一代記』はもともと報知新聞の附録として読者に配布された別紙の連載記事を書籍化したもの。明治31年から33年にかけて報知社により全6巻が刊行された。村井弦斎と報知新聞の部下だった福良竹亭との共著ということになっている。…

『正智遺稿』

『正智遺稿 岩橋教章遺稿集〔覆刻版〕』(明治美術学会、2008年)原本は1911年に台北で発行された私家本でかなりの稀覯書だ。当然古書価も高くてとても私のようなものには手が出ない。 なので明治美術学会が覆刻してくれた際は心から御礼を言いたかった。岩…

花房義質

黒瀬義門編『子爵花房義質君事略』(東京印刷、1913)『子爵花房義質君事略』はゆまに書房で 2002年に日本外交史人物叢書の一冊として復刻出版されたが、やはり図版の綺麗さをとるなら原本を持っておきたい。 口絵写真から花房のイケメンぶりが伝わってきま…

松平容保

明治11年に出た戊辰会津戦争を描いた絵草紙『近世会津軍記』より松平容保の肖像。一枚目は当時販売されていた容保の名刺版鶏卵写真を模写したものだろう。

南洲、海舟談判の史蹟

『都下に於ける史蹟並天然記念物一班』(内務省地方局編纂部、明治44年)という本から。 この土蔵の写真は諸書で見ることが出来るが、その初出はこの本かもしれない。「南洲、海舟談判の史蹟(芝区田町) 芝薩摩原の電車分岐点に旧式の土蔵一棟あり、前に警…

松平惟太郎『私の追憶集 梅井はん』

松平惟太郎『私の追憶集 梅井はん』(拓牧社、1985)欲しかった『梅井はん』をよくやく手に入れることが出来た。埼玉の川越に大正時代に建てられた蔦の絡まる煉瓦造の風情のある教会があるのだが、著者はその川越キリスト教会の司祭を長年にわたり務めていた…

西川正義

西川太治郎編『西川正義』(近江新報社、明治35) 西川正義(耕蔵)の略伝並びに事蹟調査を輯録する。非売品。西川正義は文政六年(1823)京都の書肆の家に生まれる。別に北村太助と称す。梅田雲浜に師事し、諸藩の志士と交わり尊王の大義を唱えた。元治元年(1864)…

東京日日新聞「戊辰物語」

子母澤寛の『新選組始末記』の源流。 昭和2年から3年の東京日日新聞の夕刊に「戊辰物語」と題して当時存命の古老に取材した連載記事。 好評をもって迎えられた同記事はその後に万里閣書房(昭和3年)で書籍化、後年には新人物往来社(昭和45年)や岩波文庫などで…